本日、予算特別委員会で民生費の質問をします-高齢者の住み替え支援を拡充せよ

今日の予算特別委員会は環境清掃費と民生費。
私は民生費で何点か質問をするのですが、高齢者の住み替え支援のための、港区の制度について、再び取り上げます。
このテーマは、昨年度の決算特別委員会で、例えば再開発や住宅老朽化に伴い立退きを迫られた場合に、補償金の上限が定められていたのですが、これが家賃の高い港区や賃貸借の実態にあっていないと問題提起しました。区も、早速検討をして、令和5年度の運用から補償金の上限を外す方向で進んでくれているのは良いのですが、それだけでは、まだこの制度が高齢者の住み替えを支える制度に育つには役不足ですので、今回の質疑で更なる改善策についても提言します。

★参考に、昨年の私の質問と行政の回答を紹介します★
○石渡質問
 現在、各地で再開発が進んでいて、また、芝浦二丁目などでもURなどを含めた既存の賃貸借住宅の建て替えが進んでおります。こちらの高齢者民間賃貸住宅入居支援事業というのは、住み替えの理由が自己の責めに期さない立ち退きの場合などに、入居費用の一部を助成する制度です。ただ、対象要件が、単身者96万円、夫婦128万円を超える補償金を受領していないこととされています。そもそも賃貸人都合で普通、賃貸借契約を解約しようとする場合には、賃貸人が賃借人に対してある程度のいわゆる立ち退き料を支払うことが多いです。中でもその金額は、賃借人が高齢であったり持病を抱えていたりして、転居が困難であればあるほど、賃貸人から提示される立ち退き料の金額が増えるということも当然合理的な傾向であります。
 そうすると、このような場合には、金額が多いからといって決して多くもらえたから得をしているというケースではないわけです。それだけ賃借人が転居は困難であるといった特別な事情を抱えたケースが多いことが考えられるわけです。この助成対象要件を、しゃくし定規に当てはめると、港区の場合にはほとんどの人が利用できないということになってしまうのではないでしょうか。
 そもそも転居困難で行政の支援が必要であるというケースほど、逆にこの費用助成は必要だと思われるのですが、このままでいってしまうと不合理が生じかねません。こちらの要件の見直しも含めた柔軟な対応が必要だと思いますが、いかがでしょうか。

○高齢者支援課長  区では、様々な事情で住み替えが必要にもかかわらず、新たな住まいが見つからない高齢者に対し、良好な住まいの確保を支援するため、高齢者民間賃貸住宅入居支援事業を実施しています。
 委員御指摘の対象要件として定める退去の際に受領する補償金の上限額は、平成30年度の本事業の制度設計に当たって、関係機関へ補償金の相場などを聞き取った内容を参考に、当時想定した単身世帯の家賃12万円、2人以上世帯の家賃16万円の8か月相当の額を助成内容に照らして相応として定めたものです。
 引き続き立ち退き等でお困りの高齢者からの相談に丁寧に対応するとともに、補償金上限額の見直しの必要性を見極めるため、立ち退きにおける高齢者の実態の把握に努めてまいります。

○委員(石渡ゆきこ君) よろしくお願いいたします。例えば単身者の今の話ですが、12万円ということは8か月相当分です。この8か月というのは、恐らく8か月の賃料というよりは、6か月分の賃料と敷金・礼金といったものを考えてのことだとは思います。半年分というのは、多分通常の健康な人が動いたりする相場の金額だと思われます。転居が難しい人、例えば病院の都合でなかなかそこから動けないとか、いろいろな事情を抱えている人の場合には、見かけ上の立ち退き料と言われるところの係数の何か月分というのは、御本人が望まずして上がってしまう事情があるわけです。
 そうすると、先ほどの96万円、128万円というのは、聞いてなかなか多いなというのは、通常の動ける人のケースです。そういう意味においては、特に高齢者が多く住まわれていて、これまで何十年間も引っ越しを経験されたことがないというような方の立ち退きケースにおいては、見かけ上の高額な金額について、形式要件で切るのではなくて、今おっしゃっていただいたように丁寧なヒアリングをしていただくことが、今後、再開発がいろいろ進んでいく港区においては、ぜひ必要なのではないかと思っております。そういう意味では、ただいまの答弁を大変心強く聞きましたので、引き続きの丁寧な検討をお願いいたします。

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